ex:a1969

「桜は彼の目には一列の襤褸(ぼろ)のように憂鬱だつた」

「桜は彼の目には一列の襤褸(ぼろ)のように憂鬱だつた」

Page Type Example
Example ID a1969
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 403

Text

隅田川はどんより曇つてゐた。彼は走つてゐる小蒸汽の窓から向う島の桜を眺めてゐた。花を盛つた桜は彼の目には一列の襤褸(ぼろ)のように憂鬱だつた。

Context Focus Standard Context
一列の襤褸 のように憂鬱だった

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 ぼろ = 梅桜桃李=ぼろ

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Elaboration
C Source
D Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A D は-既出のものに関する判断の主題
2 B に[は] D に-抽象的な場所
3 B [に]は D は-事態の提示(格助詞)
4 C の[ように] D の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
5 C [の]ように D 様-類似-連用形

  • 「桜」が襤褸として憂鬱に見える場として、「彼の目」はElaborationとした

Pragmatics
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)