ex:a2371

「私の心を圧えつけていた不吉な塊」

「私の心を圧えつけていた不吉な塊」

Page Type Example
Example ID a2371
Author 梶井基次郎
Piece 「檸檬」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 17

Text

始終私の心を圧えつけていた不吉ながそれを握った瞬間からいくらか弛んで来たとみえて、私は街の上で非常に幸福であった。

Context Focus Standard Context
不吉な (焦燥や嫌悪)

  • 6ページ前に同じ表現がある。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = いらだち いら立ち=塊

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
共感覚表現・共感覚的比喩 (synesthesia) 心的苦痛を身体的苦痛を通じて伝える表現。
明晰 (clarity) 「不吉な塊」による精神的な苦しみが、具体物によって身体が圧えつけらる際に感じられる息苦しさと辛さを引き合いに出すことで、分かりやすく表現されている。
活喩 (prosopopeia) 不吉な塊が「私の心」を押さえつける主体として表現されている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 「私の心」を押さえつけることのできる物体として捉えている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)