ex:a1879

「黒雲に足が生えて青草を踏み分けるような勢い」

「黒雲に足が生えて青草を踏み分けるような勢い」

Page Type Example
Example ID a1879
Author 夏目漱石
Piece 「夢十夜」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 350

Text

けれども豚は続々くる。黒雲に足が生えて、青草を踏み分けるような勢いで無尽蔵に鼻を鳴らしてくる。

Context Focus Standard Context
黒雲に足が生えて、青草を踏み分ける () ような勢い

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 黒雲 = さい=雲

Grammar

Construction AようなB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) その多さから黒々として見えるほど大量の豚が迫って来ている様子を、その黒さと体積の大きさから黒雲を引き合いに出し、それを「足が生える」という疑似的な動物化を施すことで、迫る様子と勢いを表現する。
誇張法 (hyperbole) 喩辞を不可思議な事物とすることで、夢の出来事であることを強める。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)