「仕立屋は哲学者のような面持で静かに答える」

「戦争以来人心が荒んだせいだろうと訊いてみると、いえ、なんですよ、このへんじゃ、先からこんなものでしたねえ、と仕立屋は哲学者のような面持で静かに答えるのであった。」

Context	Focus	Standard	Context
	哲学者	（仕立屋）

	Category
1	直喩・シミリ (simile)
2	イメジャリー・イメージ (imagery)
3	評価 (evaluation)
4	人物描写 (description of a character)
5	象徴・シンボル (symbol)

	Source	Relation	Target	Pattern
1	学者	=	仕立屋	職人=学者

Construction	AはBのような面持ちでC
Mapping Type	概念メタファー

	Preceding	Morpheme	Following	Usage
1	A	は	C	は-既出のものに関する判断の主題
2	B	の［ような面持ちで］	C	の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3	B	［の］ような［面持ちで］	C	様-類似-連体形
4	B	［のような］面持ち［で］	C	表情（ひょうじょう）
5	B	［のような面持ち］で	C	で-状態・態度・立場

Category	Effect
イメジャリー・イメージ (imagery)	思索に沈潜して平穏な表情を持つ哲学者によって表象することで、当該人物が声を荒立てず、思慮に富んだ言動を行う性格であるという印象をもたらす。
評価 (evaluation)	思索に沈潜して平穏な表情を持つ哲学者によって表象することで、当該人物が声を荒立てず、思慮に富んだ言動を行う様子に対する肯定的な評価を提示する。
人物描写 (description of a character)	哲学者になぞらえることで、当該人物の人となりを描く。
象徴・シンボル (symbol)	当該人物の描写に際して、思索に沈潜し平穏な表情をもつ人物の典型例として哲学者が参照されている。