ex:a0946

「崖の向うに、広広と薄ら寒い海が開けた」

「崖の向うに、広広と薄ら寒い海が開けた」

Page Type Example
Example ID a0946
Author 芥川龍之介
Piece 「トロッコ」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 14

Text

その路をやっと登り切ったら、今度は高い崖の向うに、広広と薄ら寒い海が開けた。と同時に良平の頭には、余り遠く来過ぎた事が、急にはっきりと感じられた。

Context Focus Standard Context
薄ら寒い ()

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 泳ぐ 海>泳ぐ

  • 海は泳ぐには寒すぎるように見えたという解釈。

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
兼用法・異義兼用 (syllepsis) 「薄ら寒い」が風景と心理の両方の解釈が可能なことで、海の様子と遠くまで来てしまった不安感を同時に表現する。
風景描写 (scene-description) 海の様子を表現する。
心理描写 (psychological-description) 遠くまで来た不安感を表現する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)