ex:a0353

「幾道かの湯気の柱が空へ舞上つて行く」

「幾道かの湯気の柱が空へ舞上つて行く」

Page Type Example
Example ID a0353
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 79

Text

最後に、その山の芋が、一つも長筵の上に見えなくなつた時に、芋のにほひと、甘葛のにほひとを含んだ、幾道かの湯気のが、蓬々然として、釜の中から、晴れた朝の空へ、舞上つて行くのを見た。

Context Focus Standard Context
湯気

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 湯気 湯煙=柱

Grammar

Construction AのB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-材料

  • 湯気で出来た柱として、「の」は材料の用法として解釈。

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 湯気が垂直に登っていく様子を表現する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 垂直かつ長さを有する代表的な事物である柱によって、湯気の垂直性を具体的に表現する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)