ex:a2388

「軽く跳りあがる心を制しながら」

「軽く跳りあがる心を制しながら」

Page Type Example
Example ID a2388
Author 梶井基次郎
Piece 「檸檬」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 20

Text

やっとそれはでき上がった。そして軽く跳りあがる心を制しながら、その城壁の頂きに恐る恐る檸檬を据えつけた。

Context Focus Standard Context
軽く跳りあがる (昂奮する)

  • 先行文脈に「『あ、そうだそうだ』その時私は袂(たもと)の中の檸檬(れもん)を憶い出した。本の色彩をゴチャゴチャに積みあげて、一度この檸檬で試してみたら。」とある。「それ」は本の山を指す。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 躍り上がる = 昂奮する 感奮=跳ぶ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 心をボールのように弾むものとして捉えている。
心理描写 (psychological-description) 地面で跳ね上がるボールの軽やかなイメージによって、檸檬を据え付けようとする「私」が非常に舞い上がって興奮している様子が描かれている。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)