ex:a2322

「狂人の如く地団駄を踏んで喚いている彼の男の声」

「狂人の如く地団駄を踏んで喚いている彼の男の声」

Page Type Example
Example ID a2322
Author 中島敦
Piece 「盈虚」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 275

Text

小さき瓜を此の大きさに育て上げたのは誰だ? 惨めな亡命者を時めく衛侯に迄守り育てたのは誰だ? と楼上で狂人の如く地団駄を踏んで喚いている彼の男の声にも、どうやら聞き憶えがある。

Context Focus Standard Context
狂人 彼の男 地団駄を踏んで喚いている

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 狂人 = 男=俗

Grammar

Construction AのごとくB-C
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ごとく] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ごとく B ごとし-類似-連用形
3 B - C 統語関係

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 狂人という標準から逸脱した存在になぞらえることで、恥も外聞もなく喚いている男の常軌を逸した様子を想起させる。
評価 (evaluation) 狂人という標準から逸脱した存在になぞらえることで、恥も外聞もなく喚いている男の常軌を逸した様子に対する侮蔑的な評価を示す。
人物描写 (description of a character) 標準から逸脱した狂人と形容することで、当該人物の様子を描く。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)