ex:a2051

「膝頭を打とうとしたが臍のあたりを打って」

「膝頭を打とうとしたが臍のあたりを打って」

Page Type Example
Example ID a2051
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 26

Text

発見! 惣助は寝たままぴしゃっと膝頭を打とうとしたが、重い掛蒲団に邪魔され、臍(へそ)のあたりを打って痛い思いをした。

Context Focus Standard Context
臍のあたりを打って (膝頭を打って)

  • 慣用句「膝を打つ」のもじり。この場合は、「膝頭を打とうとした」ため、慣用句を文字通りの意味で用いている。「膝を打つ」という行為の失敗を、慣用句をもじることで表現している。

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 打つ = 気付く 気が付く=打つ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イディオム・慣用表現 (idiom) 良い発想を得たことなどを意味する定型表現「膝を打つ」が、「臍のあたり」に拡張されている。
ユーモア (humour) 「膝を打つ」という定型表現の拡張が言葉だけの遊戯というわけではなく、実際の行為を伴っている点におかしみがある。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)