ex:a1559

「罹災者達の蜿蜿(えんえん)たる流れ」

「罹災者達の蜿蜿(えんえん)たる流れ」

Page Type Example
Example ID a1559
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 223

Text

行く者、帰る者、罹災者達の蜿蜿(えんえん)たる流れがまことにただ無心の流れのごとくに死体をすりぬけて行き交い、路上の鮮血にも気づく者すら居らず、たまさか気づく者があっても、捨てられた紙屑を見るほどの関心しか示さない。

Context Focus Standard Context
罹災者達の 流れ (行進)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 流れ = 並び=流動

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
図地構成 (figure-ground organization) 人間の個別性が背景化され、群衆が一つの全体として捉えられている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 「蜿蜿(えんえん)たる」「無心の」といった修飾語によって、心をもたない人間の集合であると感じられる。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)