ex:a1494

「脳味噌を掻きわけてあぐらをかいてしまう」

「脳味噌を掻きわけてあぐらをかいてしまう」

Page Type Example
Example ID a1494
Author 坂口安吾
Piece 「勉強記」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 158

Text

お言葉と同時に、先ず何よりも高僧の肉体が、肉体の温顔が、のっしのっしと按吉の頭の中へのりこんできて、脳味噌を掻きわけてあぐらをかいてしまうのだ。按吉は、思わず目を掩(おお)う気持になる。

Context Focus Standard Context
脳味噌 (心) を掻きわけて

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 脳みそ > 脳>心

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 高僧のことばと肉体が、あたかも物理的に按吉の脳内に入ってくるかのような印象を与える。
心理描写 (psychological-description) 高僧のことばと肉体が物理的に按吉の脳内に入ってくるイメージを喚起することで、按吉が高僧のことばと肉体に強く注意を引かれており、それらに囚われて注意を逸らすことができなくなっている様子を描く。
誇張法 (hyperbole) 按吉の心に占める高僧のことばと肉体に、極めて際立った強い存在感を感じさせる。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)