ex:a1211

「暗黒が周囲に迫って来る」

「暗黒が周囲に迫って来る」

Page Type Example
Example ID a1211
Author 梶井基次郎
Piece 「闇の絵巻」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 48

Text

闇! そのなかではわれわれは何を見ることもできない。より深い暗黒が、いつも絶えない波動で刻々と周囲に迫って来る

Context Focus Standard Context
暗黒が 迫って来る (広がっている)

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 迫る = ある ある=近付く

  • 暗黒はただ周りに広がっているだけで、運動していない。擬人法の解釈もできるが、ここでは虚構移動として解釈した。

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
主観化 (subjectification) 闇を意志的行為の主体として表象し、「迫って来る」という接近性を特徴とする動詞を述部にすることで、周囲を闇に囲まれている心理的な圧迫感を表現する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)