ex:a1101

「この親父と子供を、懸命な珍妙さにおいて大立廻りを演じさせてしまう」

以前のリビジョンの文書です


lv3-「この親父と子供を、懸命な珍妙さにおいて大立廻りを演じさせてしまう」

Text

「この武人は、恋か何かのイキサツから自分の親父を敵として一戦を交えねばならぬという羽目に陥る。その煩悩(ぼんのう)を煩悩として悲劇的に表わすのも、その煩悩を諷刺して喜劇的に表わすのも、共にそれは一方的で、人間それ自身の、どうにもならない矛盾を孕んだ全的なものとしては表わし難いものである。ところがファルスは、全的に、これを取り扱おうとするものである。そこでファルスは、いきなりこの、敬愛すべき煩悶の親父と子供を、最も滑稽千万な、最も目も当てられぬ懸命な珍妙さにおいて、掴み合いの大立廻りを演じさせてしまうのである。」(坂口安吾「FARCEに就て」: 58)

Context Focus Standard Context
懸命な () 珍妙さ
  • 「滑稽千万」「目も当てられぬ」といったコンテクストからは、「珍妙」であることが強調される。
Conceptual Mapping
Source Relation Target Pattern
懸命 ←→ 珍妙 contrast
Rhetorical Effect
Figurative Marker
最終更新: 2019/08/01 14:36 (外部編集)