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「ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたか」

以前のリビジョンの文書です


lv1-「ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたか」

Text

「花やかで美しかった、暖かで燃え立つようだった若い時のすべての物の紀念といえば、ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたかとおもえば、ははははは、月日というものの働きの今更ながら強いのに感心する。」(幸田露伴「太郎坊」: 24)

Context Focus Standard Context
お恰好の紅絹 薄禿頭
  • 同作品の別のエピソードを暗示する。「過般も宴会の席で頓狂な雛妓めが、あなたのお頭顱とかけてお恰好の紅絹と解きますよ、というから、その心はと聞いたら、地が透いて赤く見えますと云って笑い転げた」(pp.21-22)に由来する。
  • 「紅絹(もみ)」とは絹織物の一種で、真赤に無地染めにした薄地の平絹のことをいう。
Conceptual Mapping
Source Relation Target Pattern
お恰好の紅絹 ←→ 薄禿頭 地が透いて赤く見える
Rhetorical Effect
Figurative Marker
最終更新: 2019/08/01 14:35 (外部編集)