ex:a0893
「ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたか」
以前のリビジョンの文書です
「ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたか」
Example ID | a0893 |
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Category | 直喩・シミリ (simile), 訂正・換言 (epanorthosis), 暗示引用 (allusion) |
Text
「花やかで美しかった、暖かで燃え立つようだった若い時のすべての物の紀念といえば、ただこの薄禿頭、お恰好の紅絹(もみ)のようなもの一つとなってしもうたかとおもえば、ははははは、月日というものの働きの今更ながら強いのに感心する。」(幸田露伴「太郎坊」: 24)
Context | Focus | Standard | Context |
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お恰好の紅絹 | 薄禿頭 |
- 同作品の別のエピソードを暗示する。「過般も宴会の席で頓狂な雛妓めが、あなたのお頭顱とかけてお恰好の紅絹と解きますよ、というから、その心はと聞いたら、地が透いて赤く見えますと云って笑い転げた」(pp.21-22)に由来する。
- 「紅絹(もみ)」とは絹織物の一種で、真赤に無地染めにした薄地の平絹のことをいう。
Conceptual Mapping
Source | Relation | Target | Pattern |
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お恰好の紅絹 | ←→ | 薄禿頭 | 地が透いて赤く見える |
Rhetorical Effect
Figurative Marker
Marker | Elements |
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のような | のような |
最終更新: 2019/08/01 14:35 (外部編集)