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「からだはまるでへたへた風のようになり」

Page Type Example
Example ID a2270
Author 宮沢賢治
Piece 「カイロ団長」
Reference 『新編銀河鉄道の夜』
Pages in Reference 61

Text

みんなあんまり一生けん命だったので、汗がからだ中チクチクチクチク出て、からだはまるでへたへた風のようになり、世界はほとんどまっくらに見えました。

Context Focus Standard Context

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 体=風

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A なり は-既出のものに関する判断の主題
2 まるで ように ちょうど(ちょうど)
3 B の[ようになり] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
4 B [の]ように[なり] 様-類似-連用形
5 B [のように]なり 変質する(へんしつする)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 風という実体のない事象に体を比することで、甚だしく疲労した体に力が入らない様子を想起させる。
心理描写 (psychological-description) 風という実体のない事象に体を比することで、甚だしく疲労した体に力が入らず、自分自身の実体性が薄れる実感を表明する。
類像性・イコン性 (iconicity) 「へた」という擬態語を繰り返すことにより、一定の期間にわたって吹き続ける風のイメージを喚起する。