目次

「歩くたびに腰巻の裾は、じゃれるように脚へ縺(もつ)れる」

Page Type Example
Example ID a0874
Author 谷崎潤一郎
Piece 「秘密」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 34

Text

口辺を蔽うている頭巾の布が、息のために熱く湿(うるお)って、歩くたびに長い縮緬の腰巻の裾は、じゃれるように脚へ縺(もつ)れる。

Context Focus Standard Context
腰巻きの裾は じゃれる 縺れる

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 じゃれる = もつれる 絡まる=ふざける

Grammar

Construction AはBようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
アナロジー・類推 (analogy) 「じゃれる」という子供や小動物が何回も絡んで来る動作に比することで、長い裾が歩くたびに足に絡み、それがたびたびであることをわかりやすく想起させる。
擬人法 (personification) 子供がじゃれついてくる様子になぞらえることで、腰巻の裾があたかも構ってほしいという欲求をもって脚にもつれてきているかのような印象を与える。
描写 (description) 腰巻の裾と脚の関係が、じゃれる親子の関係になぞらえて描かれている。