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「その女の足は肉の宝玉であった」

Page Type Example
Example ID a0851
Author 谷崎潤一郎
Piece 「刺青」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 13

Text

その女の足は、彼に取っては貴き肉の宝玉であった。

Context Focus Standard Context
その女の足は 宝玉 であった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 宝玉 = 筋肉=珠玉

Grammar

Construction AはBのCであった
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Target
C Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B C の-材料
3 C で[あった] て-補助用言に連なる用法
4 C [で]あっ[た] ある(ある)
5 C [であっ]た た-過去-終止形

Pragmatics

Category Effect
評価 (evaluation) 女の脚に強く惹かれている発話者の心理を、宝玉という極めて高い価値を持つ事物に足を比することで描いている。
含意法 (implication) 女に一人の人間として惹かれているのではなく、足という身体部位に惹かれているという男の心の在り方を暗示する。