目次

「感謝の嬉し涙を溢らせているように、水を湛えている」

Page Type Example
Example ID a0759
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 109

Text

それを目ざして進むと、丁度本堂仏殿のありそうな位置のところに礎石(そせき)が幾箇ともなく見えて、親切な雨が降る度に訪問するのであろう今もその訪問に接して感謝の嬉し涙を溢らせているように、柱の根入りの竅(あな)に水を湛えているのが能く見えた。

Context Focus Standard Context
感謝の嬉し涙を溢らせている 水を湛えている 柱の根入りの竅に

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 あふれる = こらえる 我慢する=わき上がる

Grammar

Construction AがBようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 雨が降ることで柱の穴から水が流れ出す様子を、落涙という人間の動作として表現し、建築物を擬人化する。
心理描写 (psychological-description) 雨を施しとして捉え、施しを受けた人間が感謝の涙を流すことと当該の状況を重ね合わせることで、発話主体が当該の状況から受けた内的な印象を描写する。