目次

「チョンガレの古巣は物置みたように、枯れ松葉や、古材木が詰め込まれていた」

Page Type Example
Example ID a0275
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 59

Text

ところが又その後になるとチョンガレの托鉢姿が、いつからともなく松原の中に見えなくなった。しかし蒲鉾小舎は以前のままで、チョンガレの古巣は物置みたように、枯れ松葉や、古材木が詰め込まれていた。

Context Focus Standard Context
物置 チョンガレの古巣 みたように、枯れ松葉や、古材木が詰め込まれていた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 物置 = 小屋 小屋=物置

Grammar

Construction AはBみたようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B みた[ように] C 判ずる・判じる(はんずる・はんじる)
3 B [みた]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 建築物ではあるが住居ではなく物を置くことが機能である物置になぞらえることで、小屋が住居としての体裁を保っておらず、廃材などが詰め込まれるという状況になっていることを示唆する。
風景描写 (scene-description) 物置になぞらえることで、住居としての体裁を保っていない「チョンガレの古巣」の様子が描かれている。