目次

「枯葉が折々みぞれのように二人のからだへ降りかかった」

Page Type Example
Example ID a2042
Author 太宰治
Piece 「魚服記」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 16

Text

日が暮れかけると山は風の音ばかりだった。楢や樅(もみ)の枯葉が折々みぞれのように二人のからだへ降りかかった。

Context Focus Standard Context
みぞれ (枯葉)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 みぞれ = 枯葉 若葉=みぞれ

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
自然描写 (description of nature) 霙という事象になぞらえることで、多くの枯葉が降りかかってきた様子を描く。
アナロジー・類推 (analogy) 霙という冷たさを喚起する事物を出すことで、二人の心に存在する苦しみなどの負の感情を暗示する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 霙という無数の粒が落下する事象に比することで、「二人」に降りかかった枯葉の量や勢いを具体的に想起させる。