目次

「丁度昔スウイフトの見た木末から枯れて来る立ち木のように」

Page Type Example
Example ID a1995
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 434

Text

彼は何度もヴイヨンのように人生のどん底に落ちようとした。が、彼の境遇や肉体的エネルギイはこう云うことを許す訣(わけ)はなかった。彼はだんだん衰えて行った。丁度昔スウイフトの見た、木末から枯れて来る立ち木のように。

Context Focus Standard Context
昔スウイフトの見た、木末から枯れて来る立ち木 (彼)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 彼=木
2 枯れる = 衰える 衰える=枯れる

Grammar

Construction まるでAのように
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 ちょうど ように ちょうど(ちょうど)
2 A の[ように] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 A [の]ように 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
挙例法・例証・範例 (example) スウィフトが晩年、梢から枯れていく木を見て、自分もその木のように頭からダメになっていくと述懐したという話を引き合いに出す。
人物描写 (description of a character) 精神的に病んで行きながら衰えていく自身の姿を表す。