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「気違いのように雄の河童を追いかけている雌の河童」

Page Type Example
Example ID a1935
Author 芥川龍之介
Piece 「河童」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 328

Text

一番正直な雌の河童は遮二無二雄の河童を追いかけるのです。現に僕は気違いのように雄の河童を追いかけている雌の河童を見かけました。

Context Focus Standard Context
気違い (追いかけている)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 狂人 = 河童 ばく=俗

Grammar

Construction AのようにBをC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように C 様-類似-連用形
3 B C を-目的・目標(他動詞)

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 雌の河童が雄の河童をなりふり構わず追いかけている様子を描写する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 尋常ならば行わないようななりふり構わず追いかけている様を、キチガイという尋常の人間から逸脱した存在の持つ逸脱性を用いて表現する。
ユーモア (humour) なりふり構わない様子を強調することで滑稽感を生み出す。