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「あすこにある玉子焼きは恋愛などよりも衛生的だからね」

Page Type Example
Example ID a1934
Author 芥川龍之介
Piece 「河童」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 327

Text

『僕は超人的恋愛家だと思つてゐるがね、ああ云ふ家庭の容子を見ると、やはり羨しさを感じるんだよ。』『しかしそれはどう考へても、矛盾してゐるとは思はないかね?』けれどもトツクは月明りの下にぢつと腕を組んだまま、あの小さい窓の向うを、――平和な五匹の河童たちの晩餐のテエブルを見守つてゐました。それから暫くしてかう答へました。『あすこにある玉子焼きはなんと言っても、恋愛などよりも衛生的だからね。』

Context Focus Standard Context
恋愛 玉子焼き などよりも衛生的

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 恋愛 = 卵焼き 溶き卵=情愛

Grammar

Construction AはBなどよりもC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B など[よりも] C など-軽しめて扱う
3 B [など]より[も] C より-比較対象の引合い
4 B [などより]も C も-強調

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 卵焼きによって代表される食卓・家庭のイメージを提示する。
評価 (evaluation) 家庭生活が恋愛よりも無害であることを「衛生的」という生理的な評価によって表す。