目次

「生活自体がグチャグチャに踏みしだかれて」

Page Type Example
Example ID a1689
Author 坂口安吾
Piece 「白痴」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 265-266

Text

胸の灯も芸術も希望の光もみんな消えて、生活自体が道ばたの馬糞のようにグチャグチャに踏みしだかれて、乾きあがって風に吹かれて飛びちり跡形もなくなって行く。

Context Focus Standard Context
生活自体が 踏みしだかれて (乱されて)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 踏みしだく = 乱す 乱れる=踏みにじる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「道端の馬糞のように」に連なる表現。
イメジャリー・イメージ (imagery) 多くの人に気にも留めずに何度も何度も繰り返し踏みつけられる馬糞のように、生活が継続的な打撃を受けてどんどん乱れていく様が表現されている。
対照法・対照 (antithesis) 先行する「胸の灯」や「希望の光」とのコントラストを作る。
評価 (evaluation) 先行する「胸の灯」や「希望の光」との対比により、現在の生活が否定的に評価されている。