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「文学の道とはかかる曠野(こうや)の流浪である」

Page Type Example
Example ID a1550
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 220

Text

現に私自身が自分に課した文学の道とはかかる曠野(こうや)の流浪であるが、それにも拘らず美しいものを美しいままで終らせたいという小さな希いを消し去るわけにも行かぬ。未完の美は美ではない。

Context Focus Standard Context
曠野の流浪 (文学の道)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 流浪 = 文学 文学=さすらい

Grammar

Construction AとはBである
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A と[は] B と-比較の基準
2 A [と]は B は-既出のものに関する判断の主題
3 B で[ある] だ-断定・指定-連用形
4 B [で]ある ある(ある)

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 作家の文学観という捉えがたい事柄を、身体的な行為の喩えによって分かりやすくする。
イメジャリー・イメージ (imagery) 底まで落ちたところに残った文学を書くという文学観を、生きることだけが残された荒野の流浪のイメージを用いて暗示している。