目次

「秀吉が花の中の小猿のように見えた」

Page Type Example
Example ID a1524
Author 坂口安吾
Piece 「日本文化私観」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 196

Text

秀吉自身は工人ではなく、各々の個性を生かした筈なのに、彼の命じた芸術には、実に一貫した性格があるのである。それは人工の極致、最大の豪奢ということであり、その軌道にある限りは清濁合せ呑むの概(がい)がある。城を築けば、途方もない大きな石を持ってくる。三十三間堂の塀ときては塀の中の巨人であるし、智積院の屏風ときては、あの前に坐った秀吉が花の中の小猿のように見えたであろう。

Context Focus Standard Context
花の中の小猿 (秀吉)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 豊臣秀吉 坂上田村麻呂=霊長類

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B が-主語
2 B の[ように見えた] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように[見えた] 様-類似-連用形
4 B [のように]見え[た] 判ずる・判じる(はんずる・はんじる)
5 B [のように見え]た た-過去-終止形

Pragmatics

Category Effect
暗示引用 (allusion) 秀吉が信長に猿と呼ばれていたことを暗に示す。
対照法・対照 (antithesis) 屏風の華麗さを花とし、屏風の前に坐った秀吉の姿を猿とすることで、花の中にいる小猿という対照的なイメージを成り立たせる。