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「東京の小さな部屋が自分の部屋のようで」

Page Type Example
Example ID a1344
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 90

Text

私の東京の家は私の数多い姉の娘達、つまり姪達が大きくなって東京の学校へはいる時の寄宿舎のようなものであったが、この娘達は言い合したように、この東京の小さな部屋が自分の部屋のようで可愛がる気持になるという。

Context Focus Standard Context
自分の部屋 (東京の小さな部屋)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 我が家 = 下宿 独居=我が家

Grammar

Construction AがBのようでC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B が-主語
2 B の[ようで] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]よう[で] C 様-類似-連用形
4 B [のよう]で C だ-断定・指定-連用形

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) もともとは「寄宿舎」という位置づけであり、滞在する期間の限定的な仮宿という認識であったが、次第に「自分の部屋」という慣れ親しんだ家として位置づけるようになったことを表す。