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「まるで際限ない寒空でも望むやうに遠い所を見やつてゐる」

Page Type Example
Example ID a1154
Author 芥川龍之介
Piece 「枯野抄」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 294

Text

殊に傷しいのはその眼の色で、これはぼんやりした光を浮べながら、まるで屋根の向うにある、際限ない寒空でも望むやうに、徒に遠い所を見やつてゐる。

Context Focus Standard Context
屋根の向うにある、際限ない寒空でも望む (遠い所を見やつている)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 望む = 見やる 見返る=望む

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 まるで ように ちょうど(ちょうど)
2 A ように B 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 屋根の向こうにある際限ない寒空という遠く、かつ広い視野を提示することで、当該人物が現前の景物に焦点を当てず、現実をもはや見ていない様子であることを表現する。