目次

「秋葉(しゅうよう)の空に飄(ひるがえ)るが如くに、ぶらりぶらりとした身」

Page Type Example
Example ID a0750
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 103

Text

野州上州(やしゅうじょうしゅう)の山地や温泉地に一日二日あるいは三日五日と、それこそ白雲(はくうん)の風に漂い、秋葉(しゅうよう)の空に飄(ひるがえ)るが如くに、ぶらりぶらりとした身の中に、もだもだする心を抱きながら、毛繻子(けじゅす)の大洋傘(おおこうもり)に色の褪せた制服、丈夫一点張りのボックスの靴という扮装で、五里七里歩く日もあれば、また汽車で十里二十里歩く日もある、取止めのない漫遊の旅を続けた。

Context Focus Standard Context
秋葉の空に飄る 晩成先生 ぶらりぶらりとした

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 先生 葉>大家

Grammar

Construction AがごとくにB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A が[ごとくに] B が-格助詞「の」に同じ
2 A [が]ごとく[に] B ごとし-類似-連用形
3 A [がごとく]に B だ-断定・指定-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 風にひるがえる木の葉のイメージによって、旅人が目的をもたず、外的な力によって受動的に移動している様子を表す。