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「夜のやうに戸を立て切つた中に、ぼんやりと灯をともしながら」

Page Type Example
Example ID a0695
Author 芥川龍之介
Piece 「地獄変」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 106

Text

奥と申しますのは、あの男が画を描きます部屋で、その日ものやうに戸を立て切つた中に、ぼんやりと灯をともしながら、まだ焼筆で図取りだけしか出来てゐない屏風が、ぐるりと立て廻してあつたさうでございます。

Context Focus Standard Context
部屋 戸を立て切つた中

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 部屋 部屋=夜

Grammar

Construction AのようにB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように B 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 部屋の暗さを夜と表現することで、一種の異界として良秀の部屋を表象する。
含意法 (implication) 良秀が外界から隔絶していることを表す。