目次

「この絵の女はお前なのだ」

Page Type Example
Example ID a0481
Author 谷崎潤一郎
Piece 「刺青」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 16

Text

この絵の女はお前なのだ。この女の血がお前の体に交っている筈だ』と、彼は更に他の一本の画幅を展げた。

Context Focus Standard Context
この絵の女 (お前)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = お前 汝=絵

Grammar

Construction AはBなのだ
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B は-既出のものに関する判断の主題
2 B な[のだ] だ-断定・指定-連体形
3 B [な]の[だ] の-「〜のだ」
4 B [なの]だ だ-断定・指定-終止形

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 男を虐げる女が描かれた絵を見せ、その女と当該女性が性質として同じであることを言明することで、当該女性に潜在する毒婦としての可能性を明示する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 中国の伝説的な悪女である末喜に対象の女性を重ね合わせる。それにより、女性の内面に隠れている悪と美を提示する。