目次

「太陽も、襲いかかって来るように思われる」

Page Type Example
Example ID a0246
Author 夢野久作
Piece 「瓶詰地獄」
Reference 『夢野久作』
Pages in Reference 40

Text

そうするとこの島の中に照る太陽も、唄う鸚鵡も、舞う極楽鳥も、玉虫も、蛾も、ヤシも、パイナプルも、花の色も、草の芳香も、海も、雲も、風も、虹も、みんなアヤ子の、まぶしい姿や、息苦しい肌の香とゴッチャになって、グルグルグルグルと渦巻き輝やきながら、四方八方から私を包み殺そうとして、襲いかかって来るように思われるのです。

Context Focus Standard Context
太陽も、 襲いかかって来る () ように思われる

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 襲いかかる = 知覚する 感じる・感ずる=襲う

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Target
C Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C も-既知のものと同様(主語)
2 B C も-既知のものと同様(主語)
3 C ように[思われるのです] 様-類似-連用形
4 C [ように]思わ[れるのです] 思う(おもう)
5 C [ように思わ]れる[のです] れる-自然-連体形
6 C [ように思われる]の[です] の-「〜のだ」
7 C [ように思われるの]です です-断定(丁寧)-終止形

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 「私」を取り巻く環境の様々な要素が、獲物を集団で取り囲んで殺そうという強い意志をもって、互いに緊密な連携をとりながら、一斉に襲いかかってきているかのような印象を与える。
心理描写 (psychological-description)

「私」を取り巻く環境の様々な要素が、獲物を集団で取り囲んで殺そうという強い意志をもって、互いに緊密な連携をとりながら、一斉に襲いかかってきているかのように感じられた、という主観的認識が表現されている。それによって、「私」が周囲の環境を極度に敏感に感じ取っている様子が見てとれる。 |