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「あの女ときたら、歯に毒を持ったヤウス魚」

Page Type Example
Example ID a0175
Author 中島敦
Piece 「夫婦」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 222

Text

他処からモゴルに来たあの女ときたら、淫乱な牝豚だ。母を知らない家無し女だ。歯に毒をもったヤウス魚。兇悪な大蜥蜴(とかげ)。海の底の吸血魔。残忍なタマカイ魚。

Context Focus Standard Context
歯に毒を持ったヤウス魚 リメイ

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 女=魚

Grammar

Construction AはB-C
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-一般的事物に対する判断の主題
2 B - C 統語関係

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 毒を持った魚に妻を比することで、害を与えるという属性を卓立し、妻に対する残忍である酷薄であるなどの価値評価を表す罵倒を形成する。
人物描写 (description of a character) 一連の比喩によって「あの女」の下劣さを描いている。
評価 (evaluation) 一連の比喩によって「あの女」に対する否定的評価を示している。
過大誇張 (auxesis) ヤウス魚のたとえが女への罵倒の強さを増幅させる。
漸層法・クライマックス (climax) 比喩の列挙が進むにしがって否定的評価がより強く感じられる。