目次

「酒を毎日飲んでいると宿酔(ふつかよい)に相当した時期がやって来る」

Page Type Example
Example ID a2350
Author 梶井基次郎
Piece 「檸檬」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 11

Text

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧(おさ)えつけていた。焦躁(しょうそう)と言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとに宿酔(ふつかよい)があるように、酒を毎日飲んでいると宿酔に相当した時期がやって来る。それが来たのだ。これはちょっといけなかった。結果した肺尖(はいせん)カタルや神経衰弱がいけないのではない。また背を焼くような借金などがいけないのではない。いけないのはその不吉な塊だ。

Context Focus Standard Context
宿酔 嫌悪 に相当した時期

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 宿酔 = 嫌悪 嫌い=酔い

Grammar

Construction Aに相当したB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A に[相当した] B に-比較の基準
2 A [に]相当[した] B よほど(よほど)
3 A [に相当]し[た] B する(する)
4 A [に相当し]た B た-存続-連体形

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 二日酔いの極めて不快な状態を想起させることで、言葉にできない不快な心理的状態を描く。
イメジャリー・イメージ (imagery) 心理という抽象体を具体的な肉体的状態である二日酔いに比することで、漠然として自分にも理解しきれない心的状態の辛さをイメージさせる。