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「空費された己の過去に対する補償であった」

Page Type Example
Example ID a2310
Author 中島敦
Piece 「盈虚」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 270

Text

荘公が位に立って先ず行おうとしたのは、外交の調整でも内治の振興でもない。それは実に、空費された己の過去に対する補償であった。或いは過去への復讐であった。

Context Focus Standard Context
過去に対する 補償 () であった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 財産 = 過去 過去=財
2 補償 = 償い 償い=償い

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) それまでの時間を有意義に過ごせなかったことに対して、その埋め合わせをしようという姿勢を示す。やれたけれどもやってこなかったという時間の過ごし方を改め、価値のある時間の使い方をするという態度の転換も示す。
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「空費」に連なる表現。