| Page Type | Example | 
|---|---|
| Example ID | a2182-1 | 
| Author | 梶井基次郎 | 
| Piece | 「冬の日」 | 
| Reference | 『梶井基次郎』 | 
| Pages in Reference | 298 | 
「彼は血の痰を見てももうなんの刺戟でもなくなっていた。が、冷澄な空気の底に冴え冴えとした一塊の彩りは、何故かいつもじっと凝視めずにはいられなかった。」
| Context | Focus | Standard | Context | 
|---|---|---|---|
| 一塊の | 彩り | (赤い血) | は…凝視めずにはいられなかった | 
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type | 
| Lexical Slots | Conceptual Domain | 
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage | 
|---|
| Category | Effect | 
|---|---|
| 誇張法 (hyperbole) | 血の特徴のうち、色の部分が鮮明に印象づけられる。 | 
| 婉曲語法 (euphemism) | 本来であれば忌避の対象である血痰に対し、彩りというある種の美を認める。 | 
| 転用語法 (enallage) | 「冴え冴えとした彩りの一塊」を反転しているように感じられる。 | 
| 心理描写 (psychological-description) | 「彩り」はここでは血痰の赤の意味であり、その色彩に強く引きつけられている様子が感じられる。 | 
| イメジャリー・イメージ (imagery) | 血痰という液体に、塊としての固い質感を感じさせる。 |