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「いよいよ嘘のかたまりになった」

Page Type Example
Example ID a2090
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 50

Text

こういう犯罪が三郎の嘘の花をいよいよ美事にひらかせた。ひとに嘘をつき、おのれに嘘をつき、ひたすら自分の犯罪をこの世の中から消し、またおのれの心から消そうと努め、長ずるに及んでいよいよ嘘のかたまりになった。

Context Focus Standard Context
嘘の かたまり () になった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 彼=塊

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 「嘘」というものに、あたかも「かたまり」になれるかのような実体性を感じさせる。
人物描写 (description of a character) 繰り返し嘘をつき続けることにより嘘そのものになってしまったかのような三郎の姿を描く。