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「苦痛に堪えかねたような大げさな唸り声」

Page Type Example
Example ID a2080
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 48

Text

そのとしの夏、三郎は隣家の愛犬を殺した。愛犬は狆(ちん)であった。夜、狆はけたたましく吠えたてた。ながい遠吠えやら、きゃんきゃんというせわしない悲鳴やら、苦痛に堪えかねたような大げさな唸り声やら、様様の鳴き声をまぜて騒ぎたてた。

Context Focus Standard Context
苦痛に堪えかねた 唸り声 大げさな

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 堪えかねる > 唸り声 堪忍する>無声

Grammar

Construction AようなBなC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A ような C 様-類似-連体形
2 B C だ-断定・指定-連体形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 苦痛に堪えきれないという架空的な状態を提示することで、歯を食いしばって痛みに耐えるときに発せられる声の大きさや辛さを感じさせる独自の声音を想起させて、犬の唸り声の様態を具体的に想起させる。
明晰 (clarity) 苦痛に耐えきれないという架空的な状態を提示することで、「狆」の唸り声をわかりやすく提示する。