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「丈六もまた酒によく似て」

Page Type Example
Example ID a2073
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 43

Text

そのころ三島の宿に、鹿間屋と肩を並べてともにともに酒つくりを競っていた陣州屋丈六という金持ちがいた。ここの酒はいくぶん舌ったるく、色あいが濃厚であった。丈六もまたによく似て、四人の妾を持っているのにそれでも不足で五人目の妾を持とうとして様様の工夫をしていた。

Context Focus Standard Context
丈六 色あいが濃厚であった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 彼=酒

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A も[また] 似て も-既知のものと同様(主語)
2 A [も]また 似て また(また)
3 B に[よく似て] に-比較の基準
4 B [に]よく[似て] よい(よい)
5 B [によく]似[て] 同じゅうする(おなじゅうする)
6 B [によく似]て て-原因・理由

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 丈六のつくる酒の過剰な濃厚さになぞらえることで、彼自身にみなぎる精力を示す。
人物描写 (description of a character) 丈六の精力を、彼の作る酒の特徴との因果関係をもとに描く。
含意法 (implication) 「創作物と作者は互いに似た性質を備える」という見方を前提とする表現。