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「林檎の果実が珊瑚くらいに赤く成った」

Page Type Example
Example ID a2053
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 27

Text

秋にはもっとよいことが起った。林檎の果実が手毬くらいに大きく珊瑚くらいに赤く、桐の実みたいに鈴成りに成ったのである。

Context Focus Standard Context
珊瑚 林檎 赤く

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 さんご = りんご 梅桜桃李=曲玉

Grammar

Construction AがBくらいにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B くらい[に] C くらい-比較の基準
3 B [くらい]に C だ-断定・指定-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 赤珊瑚の色味を引き合いに出すことで、当該のリンゴの実がどのような赤さであるかを具体的に想起させる。
心理描写 (psychological-description) 珊瑚という好ましい事物になぞらえることで、話者が抱いている喜びの感情を示唆する。