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「この商売一つにかじりついて」

Page Type Example
Example ID a2004
Author 太宰治
Piece 「ヴィヨンの妻」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 420

Text

対米英戦がはじまって、だんだん空襲がはげしくなって来てからも、私どもには足手まといの子供は無し、故郷へ疎開などする気も起らず、まあこの家が焼ける迄は、と思って、この商売一つにかじりついて来て、どうやら罹災もせず終戦になりましたのでほっとして、

Context Focus Standard Context
この商売一つに かじりついて (固執して)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 かじり付く = 固執する 執する=かじる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 商売を齧りつくことのできる物体化のように表現する。
人物描写 (description of a character) 商売にかじりつくと表すことで、そこから離されないような必死さまで表す効果がある。