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「言わば刃のこぼれてしまった細い剣を杖にしながら」

Page Type Example
Example ID a1996
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 438

Text

彼はペンを執る手も震え出した。のみならず涎さえ流れ出した。彼の頭は〇・八のヴエロナアルを用いて覚めた後の外は一度もはっきりしたことはなかった。しかもはっきりしているのはやっと半時間か一時間だつた。彼はただ薄暗い中にその日暮らしの生活をしていた。言わば刃のこぼれてしまった、細い剣を杖にしながら

Context Focus Standard Context
刃のこぼれてしまった、細い剣を杖にしながら (その日暮らしの生活をしていた)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = ペン ペン=剣

Grammar

Construction 言わばA
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 言わば A 言わば(いわば)

Pragmatics

Category Effect
アナロジー・類推 (analogy) ペンを剣と見立てることで生活と戦闘に類比関係を作る。
描写 (description) 文筆によって何とか生計を立てている自身の生活の様子を、戦闘で苦境に陥っている姿との重なりから表現する。
カテゴリー転換 (-) 生活を戦いとして表現する。