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「薄暗がりと戦ひながら」

Page Type Example
Example ID a1964
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 400

Text

彼は薄暗がりと戦ひながら、彼等の名前を数へて行つた。が、本はおのづからもの憂い影の中に沈みはじめた。

Context Focus Standard Context
薄暗がりと 戦ひながら (目をこらしながら)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 薄暗がり 明かり=敵味方
2 戦う = 探す さがす=たたかう

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 薄暗がりが戦における敵のように、「彼」の数える行為を阻止しようと攻撃を仕掛けてきており、「彼」はそれに対して抵抗しているかのような印象を与える。
カテゴリー転換 (-) 読書を戦いのように捉えている。
人物描写 (description of a character) 薄暗がりで視界が悪いなかでも必死に文字を追っていこうとしている様が窺える。