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「ふと十七字を並べて見たり」

Page Type Example
Example ID a1884
Author 夏目漱石
Piece 「思い出すことなど」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 357

Text

時には人から勧められる事もあり、たまには自ら進む事もあって、ふと十七字を並べて見たりまたは起承転結の四句ぐらい組み合せないとも限らないけれどもいつもどこかに間隙があるような心持がして、隈も残さず心を引き包んで、詩と句の中に放り込む事ができない。

Context Focus Standard Context
十七文字 (五七五の俳句) を並べて

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 文字 > 俳句 文字>俳句

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 後続のテクストに「詩と句の中に放り込むことができない」とあり、まだ句になる以前のただの十七文字という印象を与える。
側写法 (metalepsis) 「十七字」という特徴的な形式を示すことで、それが俳句を目指して書いた文字であることを示唆する。