「瀬戸一人の借金を十人ぐらいの名前にわけて宿六の罵倒脅迫暴力を忍んでいたが、急に借金の客がふえる一方、売上げがぐんぐん減るから、もとより清人は人一倍鋭敏、これは臭(くさ)い曰くがあると思い、自分は知らぬ顔をして、旧友の一人にたのんで、お客に化けて行かせ様子を見て貰う、この旧友がしかるに意外のその道の達人で、五日通い、瀬戸も絹川の顔も見て、なぜ客が減ったか法外な値段の秘密、みんな隈なくかぎだした。」
| Context | Focus | Standard | Context | 
|---|---|---|---|
| なぜ客が減ったか法外な値段の秘密、みんな隈なく | かぎだした | (暴いた) | 
| Construction | |
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| Mapping Type | 
| Lexical Slots | Conceptual Domain | 
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| Preceding | Morpheme | Following | Usage | 
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| Category | Effect | 
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| 縁語・縁装法 (-) | 先行の「臭い曰く」とという嗅覚に関連する表現で一貫している。 | 
| イメジャリー・イメージ (imagery) | 「かぎだした」と表すことで、嗅覚の鋭い犬のような動物のイメージを喚起する。 | 
| アナロジー・類推 (analogy) | 「かぎだした」と表すことで、嗅覚の鋭い犬のような動物のイメージを喚起し、全てを強引に明らかにしたような意味までも含むことになる。 |