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「生活自体が乾きあがって」

Page Type Example
Example ID a1690
Author 坂口安吾
Piece 「白痴」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 265-266

Text

胸の灯も芸術も希望の光もみんな消えて、生活自体が道ばたの馬糞のようにグチャグチャに踏みしだかれて、乾きあがって風に吹かれて飛びちり跡形もなくなって行く。

Context Focus Standard Context
生活自体が 乾きあがって (味気なくなって)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 乾く = 嫌になる 飽きる=乾く

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「馬糞のように」に連なる表現。
イメジャリー・イメージ (imagery) 幾度も踏まれてもともと含んでいた水気を失いボロボロになった馬糞のイメージをつうじて、伊沢が胸に抱いていた灯や芸術や希望が失われ、彼の生活が非常に荒んだ悲惨なものになってしまった様子が表現されている。
対照法・対照 (antithesis) 先行する「胸の灯」や「希望の光」とのコントラストを作る。
評価 (evaluation) 先行する「胸の灯」や「希望の光」との対比により、現在の生活が否定的に評価されている。