目次

「二百円に首をしめられ」

Page Type Example
Example ID a1678
Author 坂口安吾
Piece 「白痴」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 265

Text

その芸術の前ではただ一粒の塵埃でしかないような二百円の給料がどうして骨身にからみつき、生存の根底をゆさぶるような大きな苦悶になるのであろうか。(…)眼のさきの全べてをふさぎ、生きる希望を根こそぎさらい去るたった二百円の決定的な力、夢の中にまで二百円に首をしめられ、うなされ、まだ二十七の青春のあらゆる情熱が漂白されて、現実にすでに暗黒の曠野の上を茫々と歩くだけではないか。

Context Focus Standard Context
二百円 (金) に首をしめられ

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 円>金

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
対照法・対照 (antithesis) 具体的な金額の指定が、当該人物が情熱を抱いていた「芸術」という抽象的な対象と収入という現実との落差を印象づける。