目次

「『健全なる道義』から転落し」

Page Type Example
Example ID a1595
Author 坂口安吾
Piece 「続堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 237-238

Text

私は日本は堕落せよと叫んでいるが、実際の意味はあべこべであり、現在の日本が、そして日本的思考が、現に大いなる堕落に沈淪しているのであって、我々はかかる封建遺性のカラクリにみちた『健全なる道義』から転落し、裸となって真実の大地へ降り立たなければならない。

Context Focus Standard Context
『健全なる道義』から 転落し (外れ)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 転落する = 失う 失う=落ちる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) (安定を欠く)台ないし乗り物から大地へ転落するイメージによって、「健全なる道義」から「真実」への転換が、より安定した強固な思想基盤への移行だと主張されている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 「健全なる道義」という抽象概念が、あたかも地上よりも物理的に上の位置にあるかのような印象を与える。