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「音の真空状態というものの底へ落ちた雪」

Page Type Example
Example ID a1342
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 89

Text

知らない人は吹雪の激しさを思うようだが、ピュウピュウと悲鳴のように空の鳴る吹雪よりも、あらゆる音というものが完全に絶え、音の真空状態というもののへ落ちた雪のふりつむ夜のむなしさは切ないものだ。ああ、又、深雪だなと思う。

Context Focus Standard Context
音の真空状態というものの (地面) へ落ちた雪

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 地面 球面=底

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
カテゴリー転換 (-) 音がまったくしないという聴覚的な情報に関する捉え方が、「真空状態」という容器と圧力の情報へと転換されている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 大気が、密閉された容器のようなイメージで捉えられている。